◎日々のこと
2016.11.9 | エヒメデザイン協会研修旅行 雲南 |
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エヒメデザイン協会20周年記念研修旅行に参加させていただきました。
出雲の源〈和鉄と神話の国〉雲南の旅です。
たたら製鉄の歴史を学び、当時の暮らしに思いをはせました。
田部家土蔵の立ち並ぶ緩やかな坂道。
途中、見かけた『鬼瓦』
大黒様?途中見上げた屋根。
厄除けと装飾のための鬼瓦。
これは、ほっこり優しい鬼です。
『鉄の歴史博物館』見学。記録映画と数々の展示。
そこでまず、たたら製鉄とは何かを学びます。
その後バスで『管谷たたら山内』に。桂の木が輝いていました。
その佇まいに圧倒されました。
ここに生きて、鉄を作り続けた場所。工夫を重ね、炎と壮絶なほどに戦い続けた時間、その記憶。
炎の熱気と人の熱気…その熱さの歴史に圧倒されました。
この自然豊かな地に生きる人々が、大切な技術を守り極めた時間を想いました。
そして宿へ。歴史ある湯村温泉。
川のせせらぎの音。色づいていく木々。
優しい灯り、美味しい料理と地元のお酒。酒宴は、深夜まで続きました。
ご多忙の中、駆け付けてくださった雲南市副市長。
あたたかく迎えてくださり、ずっと私達の研修に付き添ってくださった木村さん。
優しく癒された研修旅行の夜でした。
翌朝。おいしい朝ご飯のあと、研修二日目。バスは松江へ。
松江ではお昼ご飯を含めて10時から13時まで3時間ほどの自由行動です。
少し肌寒い曇り空の中、松江城周辺をそれぞれに遊びました。
お昼ご飯…出雲といえば、『出雲そば』。
ですが私は残念!そばアレルギー。
そんな私のために、山内会長が計画してくださったお昼ご飯は、
なんと宍道湖のほとりの味処。丁寧な松江料理とこの素晴らしい眺め!
幸せにいただきました。
思い思いの松江周辺を楽しんだあと、バスは最終見学地の植田正治写真美術館へ。
高松伸氏の設計です。
コンクリートの建築は、大山を臨む田園風景の中に、唐突に凛としてありました。
建物外部の水の仕掛けは『逆さ大山』を映します。
内と外とを繋げる仕掛け、上と下が繋がる仕掛け。
どこを撮っても『絵』になる、さすが写真家の美術館です。
ガラスに描かれた帽子。
大山も帽子をかぶるような、なんて洒落た仕掛けでしょう。
誰もがその前では端正な被写体となり、誰もが大胆な写真家になります。
砂丘を背景とする大胆な構成の演出写真。素朴で生き生きとした人物写真。
植田正治氏の作品は、建築の形状や構成と一体になって、私たちを魅了しました。
そしてバスは心地よい疲れを乗せて、松山へ。
この2日間のエヒメデザイン協会研修旅行は、心に残る『おもてなし』に感激し、
『たたら』の営みに思いを馳せた感動の旅でした。
旅は、人の心を繋ぎます。
同じ景色を眺め、一緒に笑い感動した時間は、
参加した私達のこころを確かに優しく繋いでくれたと思います。