◎日々のこと
| 2024.11.11 | しつらひ の風景(3) いろ |
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ひとはたくさんの色を見ています。
暮らしの中にあふれるさまざまな色、感動の色、綺麗な色。
春夏秋冬、自然の中の素晴らしい配色に日本人は心動かされ、
衣服や食事にさえも、その四季の自然を映し愉しんできました。
平安時代の襲(かさね)の色目。 和食や和菓子の在り様。
季節を愉しみ、さりげなく『しつらひ』の中にも映すこと、
細やかに移りゆく自然の彩りを暮らしの中に表現することです。
いま現代の日本人にとっても、必要な教養であり、
人として感性を磨く愉しみではないかと思います。
色は感情と結びつきます。例えば赤。 太陽の赤。 血の赤。 火の赤。
太陽が昇り、一日が明ける・・・明けるから『あか』。
太陽の光は、大地を照らし植物を育てる命の源。
光があるからこそ、暗闇から解放され、人は『見る』ことが出来るのです。
火によって、人はあたたかさや安らぎを得ることができます。
神の赤。 神聖な赤。 厳島神社の赤は平家の赤でもあるかもしれませんが、
魔力に強く、災いを防ぎ、穢れ(けがれ)を祓う赤なのです。
大鳥居や神殿の赤は、実に鮮やかで、命のエネルギーが躍動する色です。
海の青や山の緑と対比された赤の色は、見事に素早く人の心をひきつけ、
神への畏れの気持ちを引き出すのです。

